施主へメール

その日、家内と私は再考された図面を持ってくる庄司氏を待っていた。
「やっぱり、むりとちゃう?」「いやー、でもなんとかしてくれるやろ」
どきどきしながら、庄司氏の持ってきた図面を目にした。

みごと、おさまっているではないか!
スケール感もあるし、間取りも広い。良い感じである。(図面)
庄司氏いわく「収めざる追えないでしょ......」

(^^;

無理からやらしてしまったかな??? っと不安は残ったが,結果オーライ。 とりあえず出来たんだもの。
さらに、私の要望(欲望?)はとどまるところを知らず,片流れの屋根のかたちを フラットルーフにしてくれませんか?とお願いした。
最初のイメージが、単純な四角い”箱 ”のようなオブジェだったため、普通の流れ屋根は家っぽさが残ってて,ちょっと敬遠したかった。
しかし、後でわかったことだが,雨水の処理なんかでフラットにするのは結構大変な処理だったよう。何も知らないものは,ほんと簡単に言うから怖い。しかし、次のバージョンでは見事に収まってしまいました。
庄司氏がぶちきれるのではないかと思いながらも,施主の要望は突っ走る!

「接道のところ,サンルームみたいに突き出させてよ」

出来ちゃった。無理かなと思ってても言ってみるもんですな。
最終的には,2つのコンクリートの箱と、1つのガラスの箱が組み合わさったような建物になった。

概念モデル
出来あがりはまだ秘密!

うーん、良いんじゃないでしょうか。ぺたんとした感じで....
私が言い出したのか,庄司氏が言い出したのか忘れたが,以後,この”ペタンとした感じ”というのが 、この建物の合言葉のようになった。
(家内は,”ぺたんと”と言うだけで笑うが.....)

さて、これって建ててくれるところあるの???
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できた!・・・ペタンとしたのが
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 「収めざる追えないでしょ......」と言わざるを得ない訳でもないが、2メートルしかない通路に階段を全部出してしまったのである。そもそものA案(銀行用のアイデア)は、階段室というよりも玄関を余計目にはみ出したくらいなもので、半階下がるスタジオと半階上るリビングへの分かれ目となり、スタジオを出来るだけ小さくしないように考えた案である。高さも控えめになるので隣地が仮に借りられなくとも何とか施工可能だろうという予測の元に描いたものだった。
 それが発端で階段を全部放り出してしまった訳である。出来ない事ではないが、空き地であるお隣の土地が工事の最後まで使えるかは運に任せるわけだし、正面の駐車場もしかり、どちらの土地も工事の際に必ず貸してもらえる保証はない。貸してもらえなければ、当然コストも変わってくる。ぎりぎりのローコストではないが、必要以上に費用をかけるのも気が引ける。たまたま市が管理している隣地の土地をどの程度貸してもらえるか探りつつ、思い切って描いてしまった。こうなれば、両脇の土地がなんらか動く前に終わらしてしまわないとイケナイ。

 竹田氏のA’案を元にF案となりその後マイナーチェンジを繰り返しながらJ案にて基本設計がほぼ完了に向かいました。
 この頃に今回の竹田邸へ自分なりに与えた意匠的な課題としては、
「 出来る限り細い線を見せず量感を強調したいかな、っと考えています。小さくコロッとした住宅ですので、外観上は粘土を針金で刻んでいくような、柔らかそうなんだけどエッジはシャープな雰囲気をだしたいな、と思っています。 」
と竹田さん宛に書いたメールの一文であり、実際そのようなものに近づいた様に思います。結果的には竹田氏とのコラボレートが生きた結果なのでしょう。