施主へメール

器が決まった。さて中身である。
設備の中で一番幅を利かせるであろうキッチンの選定である。
普通,ここぞとばかり奥さんが張りきる場面である。
しかしうちの家内は,銀行員の家庭に育った性で転勤が多く設備や家そのものに執着するということがあまりないようである。
しかし、一応の好みはあるよう。

   掃除しやすく,殺風景なのがいい!!

え?
普通,なんか対面キッチンだとかカウンターがほしいだの言うのでしょうが,”殺風景”と来た。まあ、カントリー調のフリルふりふりエプロンが似合うのが良いと言われるよりは,良いのだが、うーん男らしい!
早速資料をいろいろ探してきて,面材をステンレスでいこうという事になった。実は,冷蔵庫をすでに早々と機種選定をしてしまっていたので、
(GE社のステンレス製のゴツイ冷蔵庫)それに合うものという発想から。メーカー製でそんなんない。あってもとても高い!
さらに輪をかけて,キッチンの収まり予定のところには,すんごいH鋼が突き出る予定である。これは、規格物ではおさまらんなーということで、庄司氏の紹介でキッチン・インテリアK社Fさんを紹介いただいて、オーダーしてみることにした。
Fさんには、GE社冷蔵庫の手配と同じく輸入物のドラム洗濯機をいっしょにお願いすることになる。
とりあえず、こちらの思うだけの仕様を伝えて、見積もってもらった。
147万!!  うーん、たかいなー。でもここでケチると後で夫婦ゲンカになりかねん。なんとかするかーと安易に思っていたが......

キッチンCG

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 竹田氏のお宅に幾度かお邪魔して計画の打合せを進めていたのですが、その度に奥様の手作り菓子を頂きました。中でも印象に残っているのは、初めて竹田氏のところへ伺った時です。いきなり話が急展開したその当日、奥様は仕事のためご不在でしたが、用意されていたスコーンをいただきました。マーマレードジャムとホイップクリームまで添えてあり、パサパサしすぎずとても口当たりの良い風で、食べやすくとてもおいしかったことを覚えています。ゴチソウサマデシタ。
 それをもてなす竹田氏もコマメで、ガラスの仕事机の上で真っ白く光ったコンピュータのデスクトップが象徴するよう、ご夫婦ともこだわりあることを感じました。必要以上に無理をしているわけではなく、シンプルな生活スタイルを望んでいることは見て取れます。特別なものを選んだわけではなくとも、一つ一つの材料やアイテムは、竹田氏との対話によって決定されていきました。(ここだけの話、結構シビレを切らしそうになったのは私の方だったのではないでしょうか。)
 キッチンしかり、床材しかり、建具金物しかり、一つ一つの選定に施主と設計者の両者の意見が必ず入っています。こうした進め方は、実際には難しい事が多いと思います。それが、ベストな家作りとは必ずしも言えませんが、たまたま理解があり共通した職業を持ち趣向が多少なりとも共有できした、同年の施主であったことでこの方法が生き、お互いの主張を殺さないまま最後まで進めたのだと思います。